Q4.老齢厚生年金の支給開始年齢の引上げに合わせ、定年年齢も引き上げられた…とのことだが、「法律が変わったから65才まで雇い続けよ」と言われても困るよ!本人も同意しているし、会社も社会保険料負担が厳しいので、60才過ぎの社員は社会保険から外したいが、良いか?
A4.社長様のお気持ちはよくわかります。
労働生産性から考えると、業種によっては、60才以上の方々を雇用し続ける事は非常に厳しい事です。また、国の一方的な事情で、年金や雇用に関する法律がコロコロ変わるのは、本当に腹立だしく思います。
しかしながら、正社員を社会保険から外すことは大変危険ですので、まずはお止め下さい。
危険な理由は、下記の通りです。
①社会保険に加入しない事により、本来払うべき社会保険料について、会社も本人も負担しないことになります。また、本来減額される年金も、減額されずにご本人へ満額支給されます。
②しかし、下記条件に当てはまる人は、社会保険への加入は強制です。
社保強制加入者→常時1日6時間以上&1か月16日以上勤務する社員
脱退した事が調査等で判明した場合、例えご本人が脱退に同意していても、社会保険にさかのぼって加入させられます(最長2年間)。
③さかのぼり加入により、同時に、さかのぼり期間中に本来払うべき社会保険料の支払いと、本来減額されるべき年金の返還を強制されます。
※実際に私の周りにも、毎年2~3名の高齢者が、合計200~300万円の支払いを強制されています。また社会保険未加入なら、私傷病による長期療養中に生活保障(傷病手当金)を受けられず、高齢者にとって不利益になる場合もあり得ます。
こういった事情を踏まえ、下記の通り、対策をご提案します。
①社会保険に加入せずともよい条件をクリアーする。
(具体的には、1日の勤務時間6時間未満or1か月の勤務日数15日以下or社員にしない等…)
②未加入による不利益を考慮し、社会保険に加入する。
60才定年後に嘱託社員として、労使合意の上で労働条件(賃金条件)を引き下げることは、法的に可能です。賃金低下額によっては、高齢者給付金や老齢年金などがご本人に支給され、手取り額が大幅に下がらない場合もあります。(給付金額は複雑な計算式により算出されるので、当社の最適賃金シュミレートサービスをご利用下さい)

